Hela News 2006年12月号 (136号)

ヘラ・スパイス・ジャパン株式会社

茨城県守谷市松ヶ丘1−4−1

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スモークについて〜ご存知でしたか???

燻煙の方法〜加熱タイプ〜6つの技法

食べ物にスモークをかけて保存する方法は、乾燥、塩漬けと並び原始時代から行われている最古の基本的な調理方法です

日本でも火をおこした囲炉裏で何でもいぶして保存するように 直下型のスモーク方法は基本的な方法ですが ムラなく均一にスモークをかけるには別の場所で煙を作って スモークハウスに循環させる方法が一般的です

スモークの効果

食品をスモ―クすると 表面がこんがりあめ色に染まり食欲をそそるだけでなく 独特の香りが付き、力強い味をかもし出し、味が濃くなります また微生物の増加を抑制し、酸化を遅くして腐敗から食品を守ります

スモークに使う樹木の種類

一般的な腸詰めなどに燻煙するには 広葉樹Buche(ブナ),Eiche(ナラ、カシワ),Esche(トネリコ),Birke(シラカバ),Erle(ハンノキ)などがあり、日本では桜も人気があります

生ハムなど燻煙を強く真っ黒になるほどかけるには、針葉樹Tanne(モミ),Fichte(トウヒ),Kiefer(松)の混合を使用します

樹木を削って細かくして徐々に白い煙を出しながら燃焼させると、その形は消滅しながら樹木の3つの主成分〜セルロース(繊維)、リグニン(炭になる成分)、ハーフセルロース(半繊維)が燃焼する際に出す約1000種類ものガス成分、液体成分、固形成分が食品の表面に固着して 得もいえぬアロマを構成して おいしく、長持ちする食品を作り出すことが出来ます

ドイツ式スモークシステム4種類

1:Glimmrauchverfahren

グリムラウホフェアファーレン 微燃焼型燻煙法

電熱コイルの上部にスモークチップを置いてチラチラと加熱して煙を発生させ強制的に別室の食品庫に送り込む方法 強制吸気により燃焼温度は400℃から800℃にまで達することが出来る この方式がドイツでは一番多く利用されている

2:Reibrauchverfahrenライブラオホフェアファーレン摩擦熱法

樹木を丸太ごと中心に立てて、下から爪立った機械で木を削り落としながら

その摩擦熱で小さな火をおこして煙を発生させる

回転速度によって熱分解で発生する温度は400℃までで燻製の度合いは軽めであるが、タールが付着しにくく密度の濃いスモークができるのが利点である



3:Damfrauchverfahren

ダンプラオホフェアファーレン蒸気圧式燻煙法

300℃に加熱した蒸気熱を空気圧と混合して機械の中に強制排気させ ジョーゴ型から落とし込むチップに当てて加熱させ発生した煙を別室に送り込む方法  

タールや灰が水分に付着して落下するため、煙だけが別室に移動し ター      ルと灰がまったく製品に付着しない利点がある   

加熱温度は蒸気であるから80℃から100℃までで 腸詰めなどに向く

4:Fluedisationsrauchverfahren

フリューデイスアテイオンスラオホフェアファレン熱風吸気式燻煙法

300℃から400℃の熱風を強く吸気させて他方からチップを吸引して過熱して空気中で完全燃焼して煙を発生させる方法 強制的に次の部屋に移ってカスは沈殿し煙だけを別室に送り込む 灰やタールの残存が少なくで済むのが利点 



5つ目の方法: Flusigverrauchfahren液体燻煙法

燻製香料を液体化したものを直接シャワーしてスモーク製品を作る方法もあることをお伝えしておきます

6: 直下式:温度コントロールが難しく、一度に入れられる量も制限されるので ここでは述べない

7:Kaltraeucherung冷燻式

18℃を目途に12℃〜24℃に庫内温度を保ちながら燻煙する  20℃がバクテリアの発生を抑制する最低の温度であるから それ以下の温度で行うと衛生問題に気をつける必要がある

また湿度コントロールが大変重要で 最初は90%、その後は最低75%の湿度を保つこと

Schwarzwalter Schinkenなど生ハム、生ベーコン類は 25℃の冷燻で2週間も針葉樹で燻煙を続ける

環境問題

煙の発生は 住宅環境、大きくは地球環境に影響を及ぼすため ほとんどの施設が煙を循環させて最後に脱気するシステムをとっている  環境保護のためには有効ではあるが、この煙の循環は 庫内の湿度を徐々に増加させるため腸詰めなどの表面の乾燥を弱めスモークの乗り加減に影響する

しかし住宅地域などで製造を行っている事業所では この問題をクリアしなければ営業できない重要な課題である  したがって液状のスモークフレーバーを点着させる方法が考えられているのである

世界一古いソーセージの屋台はどこ???

南ドイツ〜バイエルン州のレーゲンスブルグRegensburgにある焼きソーセージの屋台です

名前もHistorisch Wurstkuehche「歴史あるソーセージキッチン

小ぶりなニュールンベルガーが本数でオーダー出来、いつも観光客でいっぱいです 入り口がいきなり台所でレトロな帽子をかぶってたくさんのソーセージを炭焼きして煙がモウモウです  客席はその奥、河原に面した外でも食べられます 

建物は何回も火災によって焼失しており現在の建物は戦後のものです

レーゲンスブルグはヴァイスヴルストの発祥の地としても有名で、名物の甘い辛子で有名なヘンデルマイヤー社もこの街に本社工場があります

ヴァイスヴルストはもちろんですが 季節柄 炒めたタマネギがたくさん乗った甘くないお菓子ツビーベルクーヘンは秋の味としてぜひお勧めですよ











もちろん この焼き菓子には まだ発酵途中の新ワイン〜フェーダーヴァイザーを飲むのが決まりです




世界一高い教会はどこ??ULM

〜アインシュタイン&パンの博物館



南ドイツの都市・ウルムUlmはアインシュタインの生誕地として有名ですが 世界一高い塔を持つ教会のある町としても有名です

Muensterミュンスター教会は161.53メーターという高い塔をそびえさせ、遠くからでもその美しい姿を見ることが出来ます

 ドナウ川沿いの古い街で漁師の木組みの家が川沿いにたくさん残ってフィッシャーマンズフィアテルとして魚料理を楽しむ観光客を集めています  



Metzger Turm(肉屋の塔)がそびえるULMの川沿い Fischermansvieater漁師の家並みもきれいです



Museum der Brotkulturパン文化博物館

ここのもうひとつの名物はパンの博物館  6000年のパンの歴史や古い看板、パンを題材にした絵画の収集など 16000点の収蔵品があり、豊富な展示で楽しめます

クラシックカーの病院〜Merzedes Klinicメルツエデス・クリニック 

車好きが講じて車の病院まで作ってしまった人がいます
















ミュンヘンから車で1時間ほど南に下ったPollingという小さな町に、鹿が土に埋もれた十字架のありかを教えて建てられたという12世紀ごろの古い教会があります 
教会の両脇には図書館棟、修行棟、学校などが棟に続いて四角く建てられているのですが 粉引き小屋や農機具を置いたり作業所になっている古い建物4万平米を買い取ってメルセデスのクラシックカーのメンテナンス工場にしてしまいました 
 なんと4万平米を日本円で3000万円で買い取ったとのこと!!


全景写真の中心の教会の左端の樹を囲んだ四角く囲まれた一角すべてが所有区画です

一部は 芸術家のアトリエに、住居区域だったもう1棟は大理石の床が全て床暖房、戦前から戦後作家トーマス・マン(1875−1955)の家族が別荘として利用していた棟で,そこは絵描き夫妻が今年から借りています 

 ドイツではクラシックカーを所有している人も多くメンテナンスだけでも相当の仕事量があると言います  
でもだれもこのような農家風の建物の中に すごい車がごろごろあるなんて想像できません!!


新シリーズ:
世界のビール  

その2:修道院ビールの始まり

歴史古代から引き継がれたビール作りも 中世ヨーロッパで大きな変化を遂げる〜

それはホップの使用が始まったことである

中世の街の起こりは教会の建立から始まり、教会、修道院を中心に街が広がった

巡礼者の休息所としても教会に併設された修道院は賑わい、そこで出される飲み物としてビール文化は広まったといわれる それはおいしく、ほろ酔いになれる飲み物というだけでなく衛生状態がよくなかった街の飲みものより安全で栄養豊富だったのである

ホップの登場さらにおいしい飲み物にしようとあれこれレシピーが考案された 特に大麦を使って麦芽を作りアルコールに変化させる方法が好んで使われた またホップの実を搾って苦味をつけるのが重要な味の決め手となった

スパイス様々な香り、味付けが試され 芳醇なアロマを求めて ハーブやスパイス、果実、特にローズマリーやコショー、肉桂、丁子、ショーガ、ニンニクなど強い香りが使われだしたのもこの時期からである

これらのビール作りは修道僧たちの管轄の下に製造された 

なぜ修道院で許されたかというと 宗教上 尊い食べ物・パンと同じ材料〜麦と水と酵母〜であり 滋養豊かな食べ物として病院の給食にも出されたという

ミュンヘンの郊外フライジングに今もあるWeihenschtephanヴァイエンシュテファン修道院が 1040年に世界最古のビール醸造を始めた場所として有名であるが750年ごろスイス・St.Gallenザンクトガレンの修道院で3種類のビールが来訪者にのみ振舞われたとの記録がある〜その3種類とは              Tertia,Secunda,Primameliliorでアルコール度数が弱中強であっ

これから800年間は平和に修道院を中心に周辺の農家でもビール作りを行ってきたが、イギリスでは突然ハンリッヒ3世王が統治する修道院以外では国内でビール醸造を許可しないことが起きた

またフランス革命の際には修道院も略奪に遭い、秘密のレシピなども没収されたりもした

その後は平和になり修道院がそれぞれのレシピで醸造を再開し醸造所の名前もライセンスを取るようになった 
有名なトラピストビール(修道院ビール)の名前はフランスのノートルダムのTrappe修道院に由来し、品質の高さを誇る 
現在は世界で90あるトラピスト修道院のなかで6箇所しか醸造所はなく、5つがベルギー、あと1つはオランダにある 
またケルト系のフランス名Wallonieのノートルダム・Scourmant修道院系では Chimayシメイ,Rochefortロシュフォールト,Notre-Dame d’Orval ノートルダム ドウ オルヴァルがある     


次号ヘラニュース2007年1月号へ続く